診療時間/9:30~12:30、15:00~18:00 休診日/水曜午後・土曜午後・日曜・祝日

喉の症状

喉の違和感

  • 咽喉頭異常感症の症状

    食べ物がつまった場合や魚の骨などが刺さった場合を除いて、喉に「ひっかかり」や「つまり」などの違和感がある場合は、ぜひ当院にご相談ください。
    違和感が喉の形態的な異常に由来するケースでは、腫瘍がある場合(良性、悪性のどちらもあり得ます)と、喉の粘膜に炎症が起こっている場合があります。
    ただし形態的異常による喉の違和感は全体の5%程度に過ぎません。形態的な異常がないのに喉に違和感がある場合の多くは、「咽喉頭異常感症」と診断されます。
  • 咽喉頭異常感症の原因

    咽喉頭異常感症は原因が特定できないことが多いのですが、20~30%程度は逆流性食道炎が見られます。また、慢性上咽頭炎に由来することがあるのも知られています。

扁桃炎

  • 扁桃炎の症状

    「扁桃腺」は誰もが知っている言葉ですが、扁桃腺がウイルスや細菌が体内に侵入することを防ぐ機能を持つリンパ組織であることはあまり知られていません。
    扁桃は細菌の作用などで炎症を起こすことがあり、白い膿が出たり、表層が白い膜のようなもので覆われたりします。炎症が起こると飲食物を飲み込みにくくなりますし、発熱も見られます。
    さらに悪化すると扁桃腺の周囲も炎症を起こし、「扁桃周囲膿瘍」という状態になり、入院して切開を行い、膿を摘出する治療が必要となる場合もありますので、早めに治療を受けましょう。

  • 扁桃炎の原因

    扁桃腺の炎症は風邪の症状の後に起こることが多く、繰り返し炎症が起こる例も見られます。何度も扁桃炎を繰り返す場合、習慣性扁桃炎と言われて手術による治療を行う例もあります。このような状態になる前に、ぜひ当院への受診をおすすめします。
    身体に疲労がたまったり、ストレスが多い状態が続いたりすると免疫機能が低下しますから、扁桃炎を起こすリスクも上がります。また、扁桃炎が慢性化すると身体の喉以外の部位に悪影響が出ることもあり、関節リウマチや腎炎などを併発する場合があります。

急性咽頭炎

  • 急性咽頭炎の症状

    急性咽頭炎は「喉」とも呼ばれます。症状として、発熱や喉の痛み、飲み込む際の痛み、声の枯れ、喉がイガイガする感覚のほか、倦怠感も見られます。
    副鼻腔炎や鼻炎、咽頭炎や扁桃炎を併発することもあります。
  • 急性咽頭炎の原因

    主としてウイルスや細菌による感染が原因となりますが、鼻炎の合併症として起こる例もあります。

溶連菌性咽頭炎

  • 溶連菌性咽頭炎の症状

    「溶連菌感染症」はしばしば聞かれる病名ですが、溶連菌に感染して特に喉に症状が強く出る場合には溶連菌性咽頭炎と呼ぶ場合があります。喉の痛みや腫れ、リンパ節の腫れのほか、下痢や吐き気などの胃腸炎、38~39度の発熱も見られます。
    発病から1日程度経過すると身体に赤い発疹が出てかゆみを伴います。また舌に発疹が出ることもあります。冬から春に感染数が増えますが年間を通してみられる病気で、2~10歳頃のお子様に多い傾向があります。

  • 溶連菌性咽頭炎の原因

    溶連菌性咽頭炎は、「A群β溶血性連鎖球菌」に感染したことで発症することが多く、接触感染、飛沫感染の両方が見られます。

甲状腺疾患

  • 甲状腺疾患の症状

    甲状腺の疾患があると、疲労を感じやすく、便秘やむくみ、冷えや動悸、発汗過多や暑さを感じやすい、イライラしやすいなどの症状が出がちです。比較的女性に多く、出産の後や、更年期の時期に見られる症状が多いので、一過性のものと考えて放置してしまう例も見られます。甲状腺疾患ではないかもしれませんが、気になる症状があれば、一度当院にご相談ください。

  • 甲状腺の病気について

    「バセドウ病」は男性にも見られますが、女性に多い疾患です。甲状腺はホルモンを分泌して新陳代謝を促進する役割を持っていますが、バセドウ病を発症するとTSHレセプター抗体という物質の作用で甲状腺ホルモンが過剰に生産されてさまざまな症状が現れます。
    また、甲状腺疾患の一種である「橋本病」は、自己免疫に異常が起こって免疫機能が自己の身体を攻撃してしまう病気です。
    「亜急性甲状腺炎」は原因が究明されていませんが、ウイルス性の疾患であるという説があり、甲状腺が腫れて、喉や鼻に炎症が起こるなどの症状が知られています。 また、甲状腺には腫瘍ができる場合もあり、良性、悪性どちらの場合もあり得ます。

声のかすれ

  • 声のかすれの症状

    声を発する際は、喉にある筋肉が声帯という部位を動かして、通過する空気を振動させる動作を行っています。声帯は咽頭の左右にあるヒダ状の部位で、筋肉や靭帯を粘膜が覆う形で構成されていて、内因頭筋と呼ばれる筋肉が、声帯のヒダを微小にコントロールすることで複雑な声を出すことができます。
    声のかすれは声帯に炎症が発生したことで起こる現象で、風邪をひいたときや、大きな声を出しすぎたときにも見られます。
    詳しい原因としては、急性咽喉頭炎のほかに、加齢による声帯の萎縮や、副鼻腔炎が影響することもあります。また、声帯ポリープや喉頭がん、甲状腺がんや声帯結節などが声のかすれにつながることも知られています。
  • 声のかすれの原因

    風邪による炎症が原因の場合もありますが、炎症によって声帯結節や声帯ポリープができる例も知られています。また、年齢が上がると声帯が委縮しがちですし、喫煙の習慣がある場合は、喉頭がんを発症したことでかすれが生じることもあります。ほかにも甲状腺にがんができた場合の神経麻痺によるケースもあり得ます。声のかすれは一時的なものばかりでなく疾患によることもあるので、早めに当院にご相談ください。