アレルギー性鼻炎
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アレルギー性鼻炎の症状
ダニやほこりによる通年性アレルギーであれば、鼻水や鼻づまり、発作性のくしゃみなどの症状が見られます。
花粉症の場合は、上記の症状に加えて、目、耳、喉のかゆみ、肌荒れや頭が重く感じる症状が出ることがあります。筋肉や関節の痛み、発熱があれば、風邪の疑いが高くなります。 -
アレルギー性鼻炎の原因
人間の身体は鼻から吸い込んだものに有害性を感じた場合、鼻水やくしゃみで外に追い出そうとしたり、鼻づまりを起こして体内への侵入を防いだりします。このような防御反応は健康維持に貢献しますが、有害性が低い物質に過剰に反応して不快な症状が起こるのが花粉症を含むアレルギー鼻炎です。
自然治癒することもありますがその率は10%程度で、アレルギー体質自体は投薬で治せるものではありません。
嗅覚障害
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嗅覚障害の症状
嗅覚障害は、鼻づまりがみられないのににおいが感じにくくなる疾患です。
「におい」を感じるのは、鼻の粘膜に付着した「におい物質」が嗅神経を刺激して起こる結果です。嗅覚障害がある場合、嗅覚神経や鼻の粘膜などに何らかの異常が起こっている可能性があります。 -
嗅覚障害の原因
嗅覚障害は4つに分類することが可能で、その種類には中枢性、呼吸性、嗅粘膜性、混合性があります。
中枢性は、頭部にけがを負ったことなどから神経が損傷した場合に起こり、現段階では治療は困難です。
呼吸性は、アレルギー性鼻炎や鼻づまりなどが原因となって、「におい物質」が鼻粘膜まで到達できない状態が発生している際に起こるので、鼻炎等が解消すればにおいの感覚も自然に戻ります。呼吸性の4割程度は蓄膿症(慢性副鼻腔炎)が原因と言われており、手術で回復できることが知られています。
嗅粘膜性は、風邪などの影響で嗅覚神経にトラブルが起こった場合に見られ、投薬で治療しますが、回復が見られない例もあります。
混合性は呼吸性と嗅粘膜性が併発したものです。
鼻血
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鼻血の症状
鼻血は医療の分野では「鼻出血」と呼びます。鼻には多数の欠陥があるので、鼻をいじりすぎたときや、花粉症などで鼻をかんだりくしゃみをしたりすることが多いときなどに血管が損傷した場合、鼻血が出ます。 -
鼻血の原因
鼻出血には起きやすい時期が存在します。
スギ花粉症にかかっている人は、春先からくしゃみが出やすく、鼻をかむことも多いので血管の損傷が起こりがちです。
また、寒い時期には血圧が上がりやすいことや、空気が乾燥することの影響などで粘膜の損傷が起こりやすいことが知られています。このため、冬の時期に鼻出血が出やすい人もいます。
温度変化が起こりやすい季節の変わり目にも、鼻や喉に生じる感染から鼻出血が起こることがあります。
このようにアレルギーや血圧など個人の特性による鼻出血があることを知っておくと、対処しやすいでしょう。
また、お子様であれば季節に関わりなく、鼻の手前側の粘膜をいじって傷つけてしまうことがありますし、血液の粘度を下げる薬を利用している人も鼻出血を起こしやすい傾向があります。
鼻中隔弯曲症
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鼻中隔とは
鼻中隔というのは、左右の鼻の孔の間にある壁です。鼻中隔が湾曲すると生活に支障がある場合があります。
しかし、鼻中隔を観察すると多くの人が平らではなく、多少の湾曲があっても異常ではありません。そのため、湾曲のすべてが治療の対象ではなく、生活に支障がある場合に対処を考えることが適切です。 -
鼻中隔弯曲症の症状
鼻中隔の湾曲が大きい場合、嗅覚障害や鼻づまり、いびきなどの症状が現れることがあり、鼻出血を起こしやすいことも知られています。鼻中隔が湾曲しているという事実だけでなく、生活に影響する症状が出る場合に鼻中隔湾曲症という診断を行います。
治療としては手術で鼻中隔の湾曲を解消することが有効です。 -
鼻中隔弯曲症の原因
鼻中隔は骨と軟骨でできており、身体の成長とともに大きさも少しずつ変わっていきます。しかし、軟骨は骨よりも成長の速度が早いことが多いので、軟骨と周辺の骨とのバランスが保てない状態が発生し、その結果として鼻中隔の湾曲が起こることがしばしば見られます。
また、事故や衝突、転倒などで鼻にけがを負った際に、鼻中隔湾曲が起こることもあります。